同じカードのヒ1〜ヒ5から1つ選ぶとき、番号の大きいほうが当たりだと思って選んでいると外します。
148枚ぶん740件のヒラメキを素のカードと突き合わせると、番号が上がるほど単調に増えるのは作り替えの深さであって、倍率ではありません。倍率にかぎればヒ1がいちばん素直に上がります。
1. 結論 ── 番号を見る前に、その札の伸ばし方を決める
先に決めるのは番号ではなく、「このカードは枚数で伸ばす札か、1枚で仕事をする札か」です。
- 枚数で伸ばす札 ── コストが上がる派生と、[唯一]が付く派生を引かない。番号は問わない
- 1枚で仕事をする札 ── ここで初めて作り替えを狙う。コスト増も[唯一]も払ってよい
- 決めきれない ── 種類が同じ・コストが上がらない・新しいタグが付かない派生(以下「原型維持」)を取る。148枚中146枚にその選択肢があります
番号そのものに意味を持たせないでください。ヒ5は「いちばん強い派生」ではなく「いちばん別物になった派生」です。
曖昧な記憶ポイントの損得も、この5択には関係しません。戦闘員の固有カードのヒラメキは、どの番号を選んでもポイントを使いません。ポイントを使うのは共用カードの獲得とそのヒラメキ、神ヒラメキ、カードの削除、コピーです(神ヒラメキだけはヒ1〜ヒ5とは別枠で上に載るので、二択とは無関係に追加できます。→ 神ヒラメキの選び方)。安い番号で妥協してポイントを浮かせる、という考え方は成り立たないので、選び方はそのカードの使い方だけで決めてください。
2. ヒ番号は強さの順ではない
740件を素のカードと1件ずつ突き合わせた結果です。ヒ1〜ヒ5それぞれ148枚が母数。
| 素からの変化 | ヒ1 | ヒ2 | ヒ3 | ヒ4 | ヒ5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 原型維持(種類が同じ・コスト増なし・新タグなし) | 128 | 113 | 98 | 90 | 71 |
| 種類が変わる | 1 | 11 | 17 | 31 | 48 |
| うち強化カードになる | 0 | 5 | 9 | 12 | 40 |
| コストが上がる | 1 | 10 | 24 | 22 | 28 |
| コストが下がる | 12 | 16 | 13 | 16 | 15 |
| 新しいタグが付く | 19 | 21 | 27 | 28 | 45 |
| [唯一]を持つ | 18 | 19 | 21 | 24 | 36 |
番号と一直線に対応しているのは「作り替え」の行だけです。原型維持は128から71へ単調に減り、種類変換は1から48へ単調に増えます。
では倍率はどうか。効果文に「ダメージ○%」「治癒○%」の形で倍率が書かれているカード75枚を見ます。
| 素の倍率との比較 | ヒ1 | ヒ2 | ヒ3 | ヒ4 | ヒ5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 素より上がる | 57 | 35 | 41 | 37 | 32 |
| 据え置き | 15 | 28 | 19 | 11 | 14 |
| 素より下がる | 3 | 6 | 7 | 8 | 10 |
| 倍率の表記そのものが消える | 0 | 6 | 8 | 19 | 19 |
倍率を上げる率がいちばん高いのはヒ1(57/75=76.0%)で、いちばん低いのがヒ5(32/75=42.67%)です。 ヒ5は倍率を下げるものが10件、倍率という数値が効果文から消えるものが19件あります。
さらにカード単位で見ます。ヒ1からヒ5まで5つとも倍率を比較できるカードは45枚あります。この45枚のうち、ヒ1→ヒ5で倍率が単調に増えるカードは1枚もありません。ヒ5のほうがヒ1より低いカードが23枚(51.11%)、高いカードが9枚(20.00%)、同値が13枚です。
番号は、そのカードをどれだけ別物に作り替えるかの深さに付いた札番号だと考えてください。
3. ヒラメキが動かせるつまみは4つしかない
740件を通して、派生が素から変えているのは次の4つだけでした。
カード1枚のバトルへの寄与は、こう分解できます。
カードの寄与 = 1発動あたりの効果量 × 1バトルの発動回数
| つまみ | どちらに効くか |
|---|---|
| 倍率 | 1発動あたりの効果量 |
| コスト | 発動回数(AP予算を食う) |
| 種類(攻撃/スキル/強化) | 効果量と発動回数の両方 |
| 角括弧のタグ([唯一] [開戦] [保存] [消滅] など) | 発動回数(引ける確率と上限) |
4つのうち、効果量側に効くのは倍率だけです。残る3つは全部が発動回数側に効きます。
だから5択は「1発動を濃くするか、発動回数を削ってそのカードに別の仕事をさせるか」の選択であって、強さの階段ではありません。そして§2で見たとおり、番号が上がるほど動くのは後者のつまみです。
タグは一括りにできない
タグを「付いたら作り替え」と一括りにすると判断を誤ります。発動回数に対して逆向きに効くタグが混ざっているからです。
- [唯一] ── 同じカードを1枚しか持てず、コピーもできません。枚数の軸そのものを閉じます
- [開戦] ── 戦闘開始時に山札の一番上に配置されます。勝手に起動はしません。引ける確率を上げます
- [保存] ── ターン終了時に破棄されません。引いた1枚を持ち続けられます
[開戦]は枚数と喧嘩しません。[保存]は手札枠を食うので積みすぎは効きませんが、[唯一]のように枚数の軸そのものを閉じはしません。
4. 枚数で伸ばす札 ── コスト増と[唯一]だけは絶対に引かない
当サイトのおすすめビルドがヒ番号まで指名しているのは、34人ぶんで119件あります。そのうち同じカードを2枚以上積んでいる45件を見ると、結果が極端に偏っています。
- コストが上がる派生を選んでいるもの:0件
- [唯一]を持つ派生を選んでいるもの:0件
反対側から数えても同じです。コストが上がる派生を選んだ8件は8件とも1枚積み。[唯一]を持つ派生を選んだ19件も19件とも1枚積みでした。
構造で説明が付きます。
1ターンのAPは3から始まります(カードの効果で増やせます)。その小さな予算から払う分なので、コスト増は枚数に比例して重くなります。コスト+1の派生を1枚積めば1バトルで+1ですが、3枚積んで毎ターン撃つなら+3、+6と積み上がります。同じ「コスト+1」でも、枚数で伸ばす札では体感の重さが枚数ぶん違うということです。1ターンあたりのAP総量は当サイトで確定できていないので「AP予算の何割」とは書けませんが、枚数に比例することだけは総量を知らなくても言えます。
[唯一]はもっと単純で、枚数の軸を閉じます。同じカードを1枚しか持てずコピーもできない以上、「枚数で伸ばす」という方針と両立しません。傾向ではなく仕組み上の排他です。
タグが付くこと自体は禁止ではない
2枚以上積む45件のうち、素に無いタグが付いた派生を選んでいるものが4件あります。付いていたタグは[保存]が1件、[開戦]が3件で、[唯一]は1件もありません。
§3のとおり[開戦]は引ける確率を、[保存]は引いた1枚を抱えられる時間を伸ばす側のタグです。[開戦]は枚数を増やしても打ち消し合いません。[保存]は手札枠を食うぶん無制限には積めませんが、[唯一]のように枚数の軸そのものを閉じはしません。枚数と両立しないのはタグ一般ではなく[唯一]だけ、と読んでください。
5. 1枚で仕事をする札 ── ここで初めて作り替えを狙う
1枚しか置かないと決めた札では、コスト増も[唯一]も払ってよい対価になります。1回しか撃たないなら、コスト+1は文字どおり+1で済むからです。
コスト増を選んだ8件は、2つの型に分かれます。
- 6件は、置くのは1回きりで以後は毎ターンのコストがかからない型です。ターン開始時・ターン終了時・カードを破棄したときなど、決まったきっかけで自動で仕事をする札です。初期投資を1回だけ払って、以後の維持費をゼロにする取引だと考えてください。コスト3まで上がるものも1件あります
- 残る2件は、撃つたびにコストを払う札です。維持費はゼロになりません。こちらは1発の見返りを大きくする側で釣り合わせていて、どちらも条件を満たしたときの倍率が跳ね上がります。この型では、条件を満たせる回数が読めているかが判断の分かれ目になります
判断が分かれるのはここです。
- 山札の回転と手数を重視するなら ── 原型維持を取り、浮いたAPを他の札に回す
- 1ターンの上振れと、置きっぱなしで効く常設効果を重視するなら ── コスト増や[唯一]を払って作り替える
前者を選んでも番号が小さくなるとはかぎりません。§2のとおりヒ5にも原型維持は71件あります。
6. 例外:「強化カード化=コピーで積む」は一般則ではない
強化カードの効果は重複し、攻撃カードとスキルカードは重複しません。ここだけ読むと「強化カード化の派生を引けたらコピーで積む」が定石に見えます。
実際には逆です。強化カードに変わる派生を指名している14件のうち、2枚以上積んでいるのは3件だけで、11件(78.57%)は1枚積みでした。
11件のうち10件は§4の2つで説明が付きます。強化カード化と同時に[唯一]を持つものが7件、コストが上がったものが5件(両方に該当するものが2件)。枚数で伸ばせないから1枚なのであって、強化カード化だから1枚なのではありません。
残る1件(セレーナの「ドローン爆撃」ヒ5)だけは、そのカードの性質では説明が付きませんでした。[唯一]も付かず、コストも据え置きで、それでも1枚です。ただしドローン爆撃は同じビルドの中で、別の番号の派生として2枚ぶん既に採られています。つまり枚数を諦めたのではなく、枚数ぶんを別の派生に割り当てた形です。
この読み方が成り立つかどうかは、同じカードの複数のコピーに別々の派生を載せられるのかという一点に掛かっています。ここは当サイトで確定できていません(→ 未検証)。
まとめると、強化カード化を枚数で伸ばせるのは、[唯一]が付かず、かつコストが上がらなかったときだけです。この条件を満たす3件は実際に2枚以上積まれています。
7. 迷ったときの既定値 ── 原型維持を取る
そのカードの使い方をまだ決めていないなら、原型維持を取れば大きくは外しません。
- 148枚中146枚(98.65%)に、原型維持の選択肢が少なくとも1つあります。1つも無いのは2枚だけ(ティペラの対生成、ハイデマリの剣の雨)で、どちらも5つとも新しいタグか種類変換を伴います
- 原型維持の派生は1枚あたり平均3.38個あります。5つ全部が原型維持のカードが22枚
- いちばん安全側に寄っているのはヒ1です。148枚中128枚(86.49%)が原型維持で、倍率を下げるものは倍率表記のある75枚のうち3件しかありません
当サイトのおすすめビルドの指名119件でも、86件(72.27%)が原型維持でした。作り替え側は33件(27.73%)にとどまります。
そして、その33件は当てずっぽうで選ばれてはいません。大半には、なぜその派生かの理由が添えられています(他の番号と比較したもの、他のカードとの噛み合いを挙げたもの、コストの回収方法を示したもの)。理由が効果の説明だけで止まっているものは数件にとどまります。
作り替えは、そのカードの使い方が決まっているときに、理由とセットで選ぶものだと考えてください。決まっていないうちは原型維持で構いません。
ヒラメキにポイントがかからないぶん、セーブデータのポイントは開始カードの削除とコピーに回ります。§4で「枚数で伸ばす札」と決めたカードが、コピーで増やす候補です。何を消して何を増やすかは セーブデータ厳選 と、34人ぶんを並べた ポイント配分の決め方 にあります。
未検証
- 同じカードの複数のコピーに、別々の派生を載せられるか:当サイトのおすすめビルドには、同じカードを2つの番号で同時に採っている例が4件(4人)あります。載せられないなら、その4件は成立しません。なぜ重要か:§6の例外条項がここに掛かっているだけでなく、「5つから1つ選ぶ」という前提そのものが変わります。載せられるなら、枚数で伸ばす札でも一部を作り替えに回す配分が成立します。
- ヒラメキのリロール1回あたりの原価と、狙った番号が出るまでの回数:リロール自体はカオスオブによる機能解禁が前提であることまでは分かっていますが、解禁後の原価がありません。なぜ重要か:「何番を選ぶか」と「狙うのに何周かかるか」の線引きが妥当かを確かめられません。原価が高ければ、§7の既定値は「迷ったら原型維持」ではなく「引けたものから使え」に寄ります。
- 6つ目の派生を持つカードが実在するか:当サイトのデータは1枚だけ、ヒ1〜ヒ5に加えて6つ目の派生を持っています。ただしその1件はゲーム内の画面で確認できていないので、表の母数740件(148枚×5)には入れていません。なぜ重要か:「5つから1つ選ぶ」という前提そのものが変わります。6つ目が実在するなら、そのカードだけ選択肢の数が違うことになります。
- 強化カードの重複に上限があるか:「強化カードの効果は重複する」ことは確定していますが、同じ強化カードを何枚まで重ねて効果が伸びるのかが分かりません。なぜ重要か:§6で「[唯一]もコスト増もなければ枚数で伸ばせる」と書いた部分の上限が決まりません。3枚目以降が無効なら、コピーの配分先が変わります。