カオゼロのダメージは「攻撃力 × カード倍率」だけでは決まりません。 加算される枠と乗算される枠が分かれていて、どちらに何が乗るかを知らないと、育成が空回りします。
以下では計算式を分解したうえで、結局どのステータスを伸ばすと火力が出るのかまで書きます。
1. まず最終ステータスが決まる
攻撃力・防御力・HP は、いずれも同じ形で計算されます。
最終攻撃力 =
( (基礎攻撃力 + パートナー攻撃力) × (1 + 記憶の欠片ATK% + ポテンシャルATK%)
+ 装備の実数値 + 好感度の実数値 )
× (1 + パートナーATK% + 装備ATK%)
+ 装備の実数値
防御力・HP も、ATK の部分を DEF / HP に置き換えるだけで同じ形です。
ここで押さえること
| 要素 | どこから来るか |
|---|---|
| 基礎攻撃力 | レベルアップと昇級で伸びる素の値 |
| パートナー攻撃力 | 編成したパートナーの基礎ステータス |
| 記憶の欠片 ATK% | 記憶の欠片のメイン/サブステータス |
| ポテンシャル ATK% | ポテンシャル解放 |
| 装備 ATK% | カオス/ゼロシステム内で拾う装備の3枠 |
| 好感度の実数値 | 好感度を上げると加算される |
重要なのは括弧の位置です。 記憶の欠片の ATK% は「基礎+パートナー」に対して乗りますが、 装備の ATK% はその結果全体に対して乗ります。つまり 装備%とパートナー%は、記憶の欠片%より後ろの枠にいます。
2. 次にカード倍率が決まる
カードに表示されるダメージ倍率も、単純な足し算ではありません。
最終カード倍率 =
( ( (基本倍率 + ポテンシャル加算倍率) × (1 + ポテンシャル乗算倍率) )
× 汎用乗算倍率 + 汎用加算倍率 )
× (1 + 属性有利)
× (1 + 脆弱)
× (1 - 敵のダメージ軽減)
× (1 - 弱化デバフ)
| 要素 | 中身 | 数値 |
|---|---|---|
| ポテンシャル乗算倍率 | 全キャラのポテンシャルにある。基本/中立/固有カードの倍率を伸ばす | ×1.2 |
| 属性有利 | 敵の弱点を能動的に突いたとき | ×1.25 |
| 脆弱 | 敵に付与するデバフ。一定ヒット数のあいだ有効 | ×1.5 |
| 弱化 | 自軍が受けるデバフ。脆弱の逆 | ×0.75 |
| 敵のダメージ軽減 | 一部のボス・エリートが持つ | 敵による |
⚠ 属性有利が乗らないケース
能動的でない攻撃には属性有利が乗りません。 追撃(追加攻撃)がその代表です。 追加攻撃を主軸にする戦闘員は、属性を揃える価値が相対的に低くなります。 弱点の×1.25が乗らないだけで、会心・属性ダメージ量・士気などの加算バフは追加攻撃にも乗ります。
なお属性どうしに強弱関係はありません。敵ごとに設定された弱点を突いたときだけ ×1.25 になります。
⚠ 固定ダメージは別世界
固定ダメージはここまでの倍率を一切受けません(プラスもマイナスも)。表示どおりの値がそのまま入ります。
これがいちばん効いてくるのが持続ダメージです。持続ダメージには2種類あり、 同じ「持続ダメージ」でも伸ばし方が正反対になります。
| 苦痛 | 亀裂 | |
|---|---|---|
| 会心 | 乗らない | 乗る |
| 士気・弱点・脆弱 | 乗らない | 乗る |
| 伸ばす手段 | 攻撃力・持続ダメージ量・属性ダメージ量 | 会心率・会心ダメージ |
| 敵の不屈・ダメージ減少 | 無視して通る | 影響を受ける |
苦痛型は会心を盛っても1も増えない代わりに、敵の防御的なギミックを丸ごと素通りします。 硬い相手に刺さるのはこのためです。
3. 加算バフと乗算バフ ── ここが実戦でいちばん効く
装備を選ぶとき、実際に迷うのは「この乗算装備と、この加算装備、どっちが強いのか」です。 そしてこれはカードの倍率しだいで答えが逆転します。順に見ていきます。
3-1. 表記で見分けられる
| 表記 | 種類 | 意味 |
|---|---|---|
| ダメージ量 X%増加 | 乗算 | カード倍率に ×(1 + X/100) を掛ける |
| ダメージ量 +X% | 加算 | カード倍率に X ポイントを固定で足す |
装備・カード・バフすべてに共通する書き分けです。「増加」か「+」かだけを見れば判別できます。
たとえば黒曜石の剣は「ダメージ量12%増加」なので乗算、非定型キューブは「ダメージ量+25%」なので加算です。
3-2. 乗算バフ同士は掛け算にならない
ここが最大の落とし穴です。
異なる乗算バフが重なったときは、数値を先に足してから掛けます。 「40%増加」+「25%増加」は ×1.65 であって、×1.75 ではありません。
つまり乗算をすでに積んでいるキャラほど、次の乗算の伸びが鈍ります。
| すでに積んでいる乗算の合計 | 「40%増加」をもう1つ足したときの伸び |
|---|---|
| 0%(×1.0) | +40.0% |
| 100%(×2.0) | +20.0% |
| 250%(×3.5) | +11.4% |
| 400%(×5.0) | +8.0% |
乗算を2枚3枚と重ねるより、「乗算1枚+加算1枚」のほうが効率が良い場面が多いのはこのためです。
3-3. 会心・脆弱・弱点だけは独立している
一方で、この3つは他の乗算と合成されません。 それぞれ独立して掛かります。
| 倍率 | |
|---|---|
| 脆弱 | ×1.5 |
| 弱点(属性有利) | ×1.25 |
| 会心 | ×1.45(会心ダメージ+X% はこの 1.45 に加算される) |
3つとも乗ると 約2.72倍です。
そして重要なのは、乗算を積み上げたキャラの伸びしろはここにしか残っていないという点です。 乗算合計が250%まで来ているキャラに乗算装備をもう1枚足しても +11.4% ですが、 会心率を上げれば独立枠なのでそのまま効きます。
会心の期待倍率は次の式で出せます。
会心の期待倍率 = 1 + 会心率 × (会心倍率 - 1)
たとえば執行者の道具(会心ダメージ+25%)を付けていれば会心倍率は 1.45 + 0.25 = 1.70 なので、
会心率60%なら 1 + 0.60 × 0.70 = 1.420、会心率87%なら 1 + 0.87 × 0.70 = 1.609 です。
3-4. どちらの装備を選ぶか ── 分岐点の式
同じ枠(武器なら武器)で乗算装備と加算装備が競合したとき、 カードの表示倍率 B がいくつを超えるかで答えが決まります。
乗算装備(x%増加)の伸び = B × x/100 ポイント
加算装備(+yポイント)の伸び = y ポイント(Bに依存しない)
分岐点 B = 100y / x
B がこれを超える → 乗算が勝つ
B がこれを下回る → 加算が勝つ
主要な組み合わせを計算しておくと、装備を拾うたびに迷わなくなります。
| 乗算側 | 加算側 | 分岐点 B |
|---|---|---|
| 40%増加(霧がかかった水晶玉・目なき者の瞳など) | +25%(非定型キューブ) | 62.5% |
| 40%増加 | +30%(優秀な個体の証) | 75% |
| 40%増加 | +35%(第2の手段) | 87.5% |
| 30%増加(太陽を撃ち落とした弓) | +25% | 83.3% |
| 12%増加(黒曜石の剣) | +25% | 208% |
ここから、実用的な結論が2つ出ます。
- 一撃型(主力カードの B が 200% 以上)は乗算装備を最優先。 高倍率のカードほど乗算が伸びます
- 手数型(B が 100% 未満)は加算装備を最優先。 加算は倍率に固定ポイントを足すので、 元の倍率が小さいカードほど相対的な伸びが大きくなります
士気も加算です。手数型に士気を撒く支援が効くのは、この性質によります。
3-5. 「何%伸びるか」を出すときは分母に注意
分岐点の式は絶対増分の比較なので、すでに積んでいる乗算の量に左右されません。上の表はそのまま使えます。
ただし「この装備で何%伸びるか」という相対値を出すときは分母が変わります。
ダメージ式は (カード倍率 × 乗算バフ)+ 加算バフ なので、加算 y の相対的な伸びは
y ÷ (B × 乗算合計) ← y ÷ B ではない
です。たとえば B=1900%・乗算合計250%(×3.5)のカードに +25 を足しても、
25 ÷ 6650 = +0.4% にしかなりません。25 ÷ 1900 = +1.3% と計算すると3倍以上に過大評価します。
3-6. 固定ダメージにはどちらも乗らない
「固定ダメージ」と書かれた効果には、乗算も加算も乗らず、会心も弱点の×1.25も乗りません。 永劫の枝・破壊の月・シェルターストライクなどがこれにあたります。 伸ばせるのは攻撃力と、属性ダメージ量(記憶の欠片「渇望」のメインオプションなど)だけです。
4. そして最終ダメージ
キャラによって、攻撃力を参照するか防御力を参照するかが分かれます。
攻撃力基準
最終ダメージ =
最終カード倍率 × 最終攻撃力 × 0.35
× (1 + 属性ダメージ%)
× (1 + メカニクスダメージ%)
× 敵の防御係数
× (1 + 会心ダメージ)
防御力基準
最終ダメージ =
最終カード倍率 × ( 最終攻撃力 × 0.3 + 最終防御力 × 2.1 ) × 0.35
× (1 + 属性ダメージ%)
× (1 + メカニクスダメージ%)
× 敵の防御係数
× (1 + 会心ダメージ)
| 要素 | 中身 |
|---|---|
| 属性ダメージ% | 記憶の欠片「渇望」枠のメインステータスが主。特定属性のダメージを伸ばす(例:本能ダメージ%) |
| メカニクスダメージ% | ほぼ記憶の欠片のサブステータス限定。追加ダメージ%・持続ダメージ% など |
| 敵の防御係数 | 敵のレベルが上がるほど不利になる。現時点でプレイヤー側から干渉する手段はない |
5. シールドと回復 ── ここが直感に反する
シールドも回復も防御力で決まります。ただし、基礎防御力と追加防御力で効率が倍違います。
シールド量 / 回復量 = ( 基礎防御力 + 追加防御力 × 0.5 ) × 0.3 × 最終カード倍率
何が「追加防御力」なのか
ここが引っかかりやすいところです。
基礎防御力を%で増やして得た分も、「追加防御力」として扱われます。
つまり、パートナーや装備の DEF% で防御力を伸ばしても、シールド/回復に対しては効率が半分にしかなりません。 ヒーラー・シールダーを育てるなら、%上昇より基礎防御力そのものを優先する意味があります。
なお、シールド/回復のカード倍率には属性有利も脆弱も乗りません。代わりに「阻害(Impair)」のペナルティが乗ります。
シールド/回復のカード倍率 =
( ( (基本倍率 + ポテンシャル加算) × (1 + ポテンシャル乗算) )
× 汎用乗算 + 汎用加算 )
× (1 - 阻害ペナルティ)
6. 結論:何を伸ばすと火力が出るのか
計算式と実プレイの検証から言えることを、優先度順に。
① 脆弱(×1.5)と属性有利(×1.25)は別枠で重なる
両方乗せると ×1.875。ステータスをどれだけ盛るより効きます。 脆弱を付与できる戦闘員を編成に入れる価値は、その戦闘員単体の火力より大きいことがよくあります。
② サブの「追加ダメージ量」は追撃型にだけ効く
計算式の構造上、盛った%がそのまま与ダメージに乗ります。 ベリルの隙あり、ベロニカのバリスタのように追加攻撃が火力の本体になっている戦闘員では最優先の枠です。
ただし追撃を持たない戦闘員には効きません。 「レンジャーだから追加ダメージ量」と職業で決め打ちすると外れます。 実際、フェイの推奨順は 会心率 > 会心ダメージ > 攻撃力 > 追加ダメージ(最下位) です。 まず「このキャラの火力の何割が追加攻撃か」を見てから決めてください。
③ 攻撃力%は3枠積まない
攻撃力%は素の攻撃力にしか掛かりません。 そのため実効は16〜20%程度にとどまります。 「攻撃力2枠+属性ダメージ量1枠」のほうが総火力が出ます。 判断の目安は、実効20%を超えるなら攻撃力、下回るなら属性ダメージ量。
なお、記憶の欠片の攻撃力%と装備の攻撃力%は計算式の別々の括弧にいるので、 どちらか一方を極端に盛るより両方をそこそこ盛るほうが積が大きくなります。
④ 高倍率カードには乗算バフ、中倍率の連打には加算バフ
1枚の倍率が非常に高いカードを撃つ戦闘員に、加算で +25% するタイプの装備を持たせても、 全体に占める割合が小さくなって効きません。 逆に中倍率を何度も撃つ型では加算バフがよく働きます。
どちらを選ぶかは第3-4章の分岐点の式で数値的に決められます。 迷ったらそちらを見てください。 そして乗算を2枚3枚と重ねても掛け算にはなりません(第3-2章)。 すでに乗算を積んでいるキャラでは、次の1枚より会心率のほうが伸びます。
⑤ 会心は独立枠。まず会心率、それから会心ダメージ
会心は式の末尾で丸ごと掛かり、他のどの乗算とも合成されません(第3-3章)。 基準は ×1.45 で、会心ダメージ+X% はこの 1.45 に加算されます。
ただし会心率が足りないと発動しないので、順序は会心率が先です。
期待倍率は 1 + 会心率 × (会心倍率 - 1) で出せるので、
装備や欠片を入れ替えるときはこの式で比べてください。
⑥ 防御力基準の戦闘員は防御力が7倍効率
攻撃力×0.3 + 防御力×2.1 なので、同じ数値なら防御力が7倍効きます。
防御力基準の戦闘員に攻撃力を盛るのは、ほぼ無駄になります。
どの戦闘員が防御力基準かは編成の考え方にまとめています。
⑦ 回復役に攻撃力は1も効かない
治癒量は防御力から計算されます。 回復役に攻撃力を盛っても回復量は増えません。 さらに第5章のとおり、%で盛った分は効率が半減します。基礎防御力とHPに振り切ってください。
⑧ 敵の防御係数には干渉できない
高難度で火力が出ないのは、多くの場合ここが原因です。育成不足とは限りません。
⑨ 反撃は「殴られること」が条件の火力源
被弾すると防御力依存150%、シールドで完全に防ぎ切ると300%で反撃します(最大10スタック)。 2025/12/3の修正で固定ダメージ扱いをやめ、味方の強化効果が乗るようになりました。 耐久を上げるほど火力も上がる珍しい効果なので、シールド役と組ませると打点になります。
⑩ 粉砕はシールド持ちの敵に+20%
シールドを持っている対象へのヒットでダメージ量+20%です。 シールドを張る敵が出るステージでは、粉砕を持つカードの価値が上がります。
関連ページ
用語について
本ページの用語は用語集に準拠しています。
なお 「記憶の欠片」 を「記憶の断片」と書いている場所もあります。同じものです。